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70周年記念「シリーズ地域の再生」第1巻が発刊されました。

2009年11月27日 金曜日

2009年11月26日

農文協70周年記念出版「シリーズ 地域の再生」

農文協・ご愛読者のみなさまへ

〒107-8668 東京都港区赤坂7-6-1

(社)農山漁村文化協会(農文協)・全集編集部

9784540092145

「シリーズ 地域の再生」第1巻が発刊されました。

このたび農文協70周年記念出版である「地域の再生」(全21巻)の刊行がスタートしました。第1回配本は結城登美雄著『地元学からの出発 この土地を生きた人びとの声に耳を傾ける』です。

「わが地域を楽しく暮らそうとする人の目には資源は豊かに広がり、性急に経済を求める人間の目には『何もない』とみえてしまう逆説を、私たちはもう一度考え直してみる必要はないだろうか」(122p)「ひとりひとりでは『何もない』ようにみえても、集まれば、こんなにもたくさんの農産物がわが村にはある。驚きとともに、これなら朝市が実施できるとの自信がみんなの顔にあらわれてきた」(137p)

10数年前、このようにして立ち上がり、いまや全国1万3000カ所に広がった朝市や直売所は、平均売上約1億円、推計約1兆円の「地域創造産業」――いわば「ないものねだり」ではなく「あるもの探し」の地元学が具現化したものです。「地域の再生」は、『地元学からの出発』により、「地域の力」とは何かをたしかめることから出発します。

全21巻、足掛け3年にわたる刊行となりますが、「地域に生き、地域を担い、地域をつくる人びとのための実践の書」としてより役立つシリーズとなりますよう、みなさまのご指導、ご鞭撻を心よりお願い申し上げます。

全巻・ならびに詳細はこちら

◆著者:結城登美雄(ゆうきとみお)

1945年中国東北部(旧満州)生まれ。民俗研究家。山形大学人文学部卒業。宮城教育大学・東北大学大学院非常勤講師。仙台で広告会社経営に携わった後、東北各地をフィールドワーク。「地元学」の提唱や「食の文化祭」などの地域づくり活動で、1998年「NHK東北ふるさと賞」、2005年「芸術選奨・文部科学大臣賞(芸術振興部門)」受賞。著書『山に暮らす 海に生きる 東北むら紀行』(1998年、無明舎出版)『東北を歩く 小さな村の希望を旅する』(2008年、新宿書房)『地元学からの出発 この土地を生きた人びとの声に耳を傾ける』(2009年、農文協、「シリーズ地域の再生」第1巻)

みやぎの食べもの暦 結城登美雄さんの、みやぎの食にまつわる興味深いお話です。
2006年2月13日~2007年7月13日・東北放送ラジオで放送

全集編集部・甲斐よりコメント…「みやぎの」となっているが、全国(いや全世界)で聴いてほしい内容である。また「食べもの暦」となっているが、たんなるホノボノ歳時記話題ではない! 「世界の食べもの事情」「農産物直売所事情」「食と農の未来」「食と農の2007年問 題」「若者と農業」「韓国農村と食文化」など、反グローバリズム生活革命放送なのである!

地域の再生刊行記念フェア 農業書センターで開催中!

◎農文協70周年記念刊行 「大絵馬ものがたり」全5巻発刊のお知らせ◎

2009年8月25日 火曜日

神様も一緒に描かれた昔の大絵馬 いま、あらためて問い直す協働の心

絵馬というと、合格祈願の小絵馬や正月の干支絵馬がおなじみですが、本全集に収録した大絵馬は、主に1~3畳もの大きな絵馬です。そこには浸種から田植え、稲刈り、脱穀、精米までの1年の農作業や漁業、酒造、商売、船運、学校、子どもの成長、祭、念仏講、伝説の人びとなどが、幸せを願う庶民の姿が生き生きと詳細に描かれています。大絵馬は当時のその地域の人々の暮らし、技術、文化を伝える一級の民俗図誌であり、美術絵画です。

本全集は、全国津々浦々の社寺を訪ね、江戸から明治、大正、昭和に奉納された大絵馬を撮影し、テーマ別に5巻に分けて集大成しました。さらに、ひとつの場面ごとに描かれた人の表情までがわかるよう。部分アップ図を多用して、奉納した人びとの「こうありたい」という願いや祈りを、わかりやすく綴り、オールカラーで見るだけで楽しい絵巻としました。

大絵馬01

たとえば上図は、福岡県うきは市諏訪神社の農耕図の田植えと田植え後のサナブリの場面です(小さいので見にくいですが、実際の本でははっきり見えます)。バックしながら植える早乙女、畦には肌をあらわにした女性が休み、白い童がカメと遊んでいます。サナブリでは相撲をとる人、樽や子どもを足で持ち上げて回す足芸をする人、上では女性とともに酒宴が開かれ、ドブロクらしき酒に顔を赤くし踊る人、嫌がる女性を誘う人など、実に楽しく描かれています。また、下図はその後の作業の場面です。草取り、稲刈り、打棚による脱穀、摺臼による籾摺り、唐箕による選別など、いまでは知る人も少なくなった作業が描かれています。

大絵馬02

いずれの作業も何人もの結いの共働仕事で、サナブリでは共に喜びを分かち合っています。みえませんが神様もこの中でいて、昔の農作業は地域の絆を強め喜び分かち合う神事でもあったのか、と思うほどです。

農業の近代化の過程で作業の多くが機械化され、結いのような共働作業は少なくなり、地域の絆も薄くなってきました。しかし、集落営農など、これからの農業は、新しい地域の絆が求められています。これからの地域のビジョンつくりに、大絵馬はさまざまな示唆を与えてくれることでしょう。(ひさき)

■刊行予定

第一回配本 第1巻 稲作の四季(20099月発売予定)

以降

第2巻 諸職の技 200911月発売予定)

第3巻 祈りの心20101月頃発売予定)

第4巻 祭日の情景

第5巻 昔話と伝説の人びと

各巻 5,250円 揃い定価 26,250円

■カラー4P内容案内進呈 ご希望の方はメールにてお申し込み下さい。

70周年記念刊行 「シリーズ地域の再生」発刊のお知らせ

2009年7月30日 木曜日

◎農文協70周年記念刊行 「シリーズ地域の再生」発刊のお知らせ◎

地域の再生

■基本理念―地域に生き、地域を担い、地域をつくる人びとのための実践の書

今、私たちの行く手には暗雲が立ち込めているように見えます。

私たちは、「近代」の行き詰まりともいえるこの危機を、根本的に解決する主体は国家や国際機関ではなく“地域”だと考えています。

都市に先んじてグローバリズムと新自由主義に翻弄された農山漁村は、すでに元気と自信を取り戻しつつあります。その元気と自身は、近代化=画一化の方向ではなく、地域ごとに異なる自然と人間の共同性、持続的な生き方、自然と結んだ生活感覚、生活文化、生産技術、知恵や伝承などを見直すことによってもたらされたものです。

また、近代的“所有”や“業種”の壁を乗り越えた、流域連携や農商工連携による新しい仕事おこしも始まり、それを支援する官民の動きも活発になってきました。農山漁村における地域再生の芽が意味するものを学ぶことで、都市における地域も再生への手がかりをつかむことができるのではないでしょうか。

人びとがそれぞれの場所で、それぞれの共同的な世界としての“地域”をつくる――私たちは、そこに希望を見出しています。

危機と希望が混在する現在、地域に生き、地域を担い、地域をつくる人びとのための実践の書――地域再生の拠りどころとなるシリーズをめざします。

シリーズリーフレット(PDF)地域の再生(小)

第1回配本(2009年11月予定)

第1巻 地元学からの出発――この土地を生きた人びとの声に耳を傾ける

著者:結城登美雄(民俗研究家)

第2回配本(2010年1月予定)

第7巻 進化する集落営農――地域社会営農システムと農協の新しい役割

著者:楠本雅弘(前山形大学教授、農山村地域経済研究所所長)

第3回配本(2010年2月予定)

第18巻 雇用と地域を創る農産物直売所――人間復興の地域経済学

著者:加藤光一(信州大学農学部教授)

第4回配本(2010年3月予定)

第2巻 共同体の基礎理論―─「個人の社会」から「関係の社会」へ

著者:内山 節(哲学者)