農山漁村文化協会(農文協)70周年記念ブログ開設

ご挨拶(ブログ開設にあたって)

農文協(社団法人農山漁村文化協会)は来年2010年3月、創立70周年をむかえます。

この70周年を記念して、今年よりさまざまなセミナーや展示を企画してまいります。

また、大都会のど真ん中で「農」を発信し続け、今年、開店15周年をむかえる「農業書センター」もこの4月に、新JAビルへ移転、リニューアルを完了させました。

農や食に関する一般に流通していない本まで扱う日本で最大の専門書店として今後も一層の努力をいたしてまいります。

内山講演会
内山講演会

6月22日には、創立70周年イベント第一弾と農業書センター新装開店記念も兼ねて、哲学者内山節氏を講師に招き「未来への想像力-農ある世界への構想」と題するセミナーを開催、全国からの100名を越える参加者が、内山氏の話に耳を傾けました。

今、わたしたちの先行きには暗雲が深く垂れ込めています。巨大な社会経済システムそのものの劣化、制度疲労が顕在化し、近代の枠組みそのものからの根本的転換が求められています。

自然との関係や人間の共同性を失ってしまった現代社会の危うさにとって代わるべき新しい社会の像をどのように構想すればよいのか。歴史的生命空間ともいうべき農村空間に存在する自然と人間の共同体、伝統的な生き方、自然と結んだ生活感覚、生活文化、生産技術、知恵や伝承など、「農」からの模索がその構想の重要な要素となると農文協は考えています。

70周年を記念して、農文協は

「東アジア四千年の永続農業」全2巻、

三澤勝衛著作集「風土の発見と創造」全4巻、

「復刊 自然の観察」全1冊という三つの書を復刊しました。

いずれも20世紀初頭に「近代」の矛盾と格闘した「古典」ともいうべき書ですが、「自然と人間との敵対的矛盾」という現代人が直面している課題を克服するための大きな示唆をあたえてくれるものと確信して、復刊いたしました。そこには、無価格だが最大の価値のある自然そのものや農家・農村の営みに学び、時代を切り開く具体的な方法や視点が太く通底しています。

また、今後、農文協の総力をあげて、新しい全集「地域の再生」全20巻(仮)や、「地域食材百科」全5巻(仮)「大絵馬ものがたり」全5巻の発行を今秋より開始します。詳細は今後、このブログからもご紹介させていただきます。ご期待下さい。

農文協のこれまでの歴史は、農家に学び続けた70年といえるでしょう。この伝統の精神に一層の磨きをかけ、大きな転換期をむかえるこの時代の課題に応えていく決意です。みなさまの一層のご協力とご指導をよろしくお願いいたします。

2009年 7月 (社)農山漁村文化協会